予約制による丁寧な個別カウンセリング
AQUA CLEANING SECOND HOUSEにおける水洗いクリーニングサービスは、事前にご予約いただいたお客様ごとに丁寧なご対応を実施しています。店内では洋裁業務を行っている関係上、突然のご対応はできませんが、その分一人ひとりのお客様の「こうなったら良いな」というご要望に寄り添った施術を心がけています。新規のお客様には、水洗いだけでなくドライクリーニングも含めて強み・弱みやそれぞれの特徴を丁寧にご説明いたします。
油性の汚れである皮脂や油汚れ、水溶性の汚れである汗などの深く染み込む汚れ、不溶性の汚れである泥や埃といった基礎知識を共有することで、お客様が望むサービスと当店の強みを擦り合わせていきます。ご依頼品にはお客様が気づいていない染みやほころびがないか確認すると同時に、テーラード製品としての難易度や施術方針の策定を行い、ご依頼品ごとにナンバリングを行うことで管理情報を整えて製品寸法などを記録します。
素材への深い理解に基づく施術
ウールなどの獣毛素材が人間の髪の毛と類似する繊維構造を持つことを理解し、水洗いの施術で衣類の負担とダメージを抑えながら汗や水溶性の汚れを丁寧に除去していきます。染み抜きなどの前処理指示や洗いにおける注意事項をまとめ、洗い場の職人と情報を共有し、染みがある箇所には色糸でマーキングを施します。ジャケットであれば製品ごとに趣の違う芯地や衣体感に対応すべく、しつけを縫う箇所のシミュレーションを開始します。
洗いの工程で歪まないよう、ご依頼品ごとに表地と芯地のみに一着ずつしつけ糸で手縫いを行います。テーラード製品においては芯地が担う役割は非常に重要であり、プロダクトごとに趣きが異なるため縫う箇所を個別に対応します。スーツ製品は表生地・副資材・裏地の3層構造となっており、水洗いによって縮率差が発生し生地が歪まないよう下ごしらえを行い、日々の着用で歪んだ肩の目をしかるべき位置に戻し整材するかのような大切なひと手間を惜しみません。
染み抜きから仕上げまでの一貫体制
あらかじめマーキングしていた箇所のシミや汚れに専用の機材を使い、噴射や蒸気など複数のアプローチを採案し慎重に進めていきます。汗などの皮脂汚れは刷毛でブラッシングしてドライ剤を馴染ませ根気よく追いかけるなど、経験と時間を要する繊細な作業が求められます。ドライクリーニングでは石油を原料とするドライ溶剤や揮発性の高いパークロロエチレンなどの有機溶剤を使用し、油汚れを溶かしながら不溶性の汚れを叩いて浮かしながら洗いを行います。
表面にある油性の汚れを除去することで、さらに深く生地に染み込んだ汗などの水溶性の汚れにアプローチする準備が整い、水洗いクリーニングの効果が最大化されます。20℃前後の水温でゆする様に丁寧に洗い生地の状態を整え、ドライ溶剤の除去も行います。洗い上がり後は乾燥する前に中間プレスの工程で立体機械を使用して簡易的に成型することでご依頼品の状態を整え、専用の肉厚ハンガーで数日かけてゆっくりと自然乾燥を行い、スーツ内部の芯地にも残る水分を丁寧に乾かします。
購入時の感動を再び
検品ではクリーニング前の寸法との差異がないか、カルテに沿って確認を行います。ご依頼品にはほころびがないか糸の始末も行い、ほつれがあるお品はまつり直し、緩むボタンは付け直しを行います。最終工程の手仕上げによるアイロンワークでは、ジャケットは袖を裏返し身返しを含めて裏地から丁寧にシワを伸ばし、スラックスでも裏側の袋地や膝裏から始め、水洗いによって浮き上がる縫い代に熱と蒸気を与えながら焦らず一歩ずつ進めていきます。
地の目を整えることとパターンを把握し芯地に沿わせ立体を成型することを最も重要視し、織物である服地の縦糸と横糸を尊重しながら立体かつ綺麗なドレープを目指して腕を振るいます。ご納品の際は、ご依頼品の状態がどうであったのかご報告すると同時に、着用頻度などアドバイスもお伝えしております。「購入したあの頃をもう一度」というコンセプトのもと、一人の洋服好きとしてメンズドレス愛好家の皆様のご期待に応えるサービスを今後も精進してまいります。


